インタビュー

モニターの向こうにいるのは百戦錬磨のプロトレーダー達|ボリセンさんインタビュー

投稿日:2017年5月6日 更新日:

若くして起業されたご経験をお持ちの兼業トレーダーのボリセンさん。
今回そんなボリセンさんから、FXの実態や過去のエピソードについてインタビューにお答えいただきました。

ボリセンさん http://genius-ltd.com/

【有料メルマガ・シグナル配信は結局“配信者のマイルール”】

―――ボリセンさんは過去に「有料メルマガ登録」や「シグナル配信」などを参考にしていた時期があったとの事ですが、そのようなツールの信憑性、および優位性について、現在ではどのようにお考えですか?

ボリセンさん

“現在の考え”と言うことでお話をさせて頂きますが、「有料メルマガ登録」や「シグナル配信」は、今はマイルールが徹底していますので、率直な考え・意見としてはそういった類のものは一切気にしておりません。

有料メルマガやシグナル配信の情報も結局は”配信者のマイルール”ですから。

ただ、それらの情報をそのまますべて鵜呑みにして全て情報通りにやるのではなく、どこから始めていいかわからない初心者の方は、自分の中に落とし込む”キッカケ”を見つけるためには良いかもしれません。

私は、今も日々勉強してます。

 

【シナリオが無ければ相場に振り回される】

―――ボリセンさんのように利益を上げているトレーダーほど勉強を重ねている印象がありますが、勉強をしないにも関わらず負けていることに憤っているトレーダー達は多くおられます。そのようなトレーダーに対してどのような印象をお持ちですか?
また、なぜ負けることにメンタルを乱すトレーダーほど勉強をしないのでしょうか?

ボリセンさん

率直な印象は、全然ダメですね。
シナリオ、つまり「勉強」がないと相場に振り回されて負けるのも当然の話です。

相場は私達トレーダーに合わせ動いている訳ではないので、私達が相場に合わせるものだと思ってます。
ちなみに私自信はFXに物凄い興味があるので、苦労に感じてないです。
FXの勉強はもう習慣ですね。「労せずば功なし」です。

また、「負けることにメンタルを乱すトレーダーほど勉強をしない」事にフォーカスすると、まずメンタルコントロールができてないのではないでしょうか。
1トレード毎に一喜一憂してる可能性が高いか、メンタルに負担のかかるロットでトレードしている可能性が高いと思います。
FXは”負けありき”なので、収支を四半期や年間ベースで見るとか、週ベースで見るとか、普段より少し長めのスパンで収支を見てみるなど、工夫が必要です。

あとは場数を踏むしかないです。

 

【負けたら悔しくて熱くなり負のループへ】

―――上記のツールも含め、他人の情報に頼って安心してしまう、または勝てると考えてしまう方も多くおられますが、なぜそのような方は自分の手法を導き出すことをしないのでしょうか?

ボリセンさん

単純に苦労せず、楽をして稼ぎたいと思っているからでしょう。初心者の頃、私自身がそうでしたから。

―――FXを始めるほとんどの方は、「楽をして稼ぎたい」と考えておられるかと思います。
FXは決して楽ではない、という大変な部分、実際はこれだけ難しいんだという部分を詳しく教えていただけますか?

ボリセンさん

今の状態になった自分から見て、当時の自分を振り返って考えているのですが、難しかった部分を思い返すと、やはりメンタルコントロールが難しかったですね。
負けたら、悔しくて熱くなり負のループへ入り、勝ってたら勝ってた、調子に乗って資金を溶かしたり。

そこを淡々とできるまでのメンタルコントロールが大変でしたね。

 

【夜も寝れなかった時期】

―――ボリセンさんはブログ内で”入金しては溶かし”を繰り返しておられたと綴っておられます。
よろしければ当時の状況、そして心境などを詳しく教えていただけますか?

ボリセンさん

心境ですか?最悪でしたね(笑)
夜は寝れないし、昼の仕事の活力も湧かない、他の事に集中できない、焦り、もどかしさ。
とまぁ、日常生活に支障が出てました。

あと、ちょっとしたことで怒りっぽくなってましたね。
入金しては溶かすという同じことの繰り返しが大きな失敗です。

今振り返れば、もっと早めに気付いて対処できたのにまだ心のどこかで”楽して稼ぐ”があったのでしょう。

―――「同じことの繰り返し」に対し、ボリセンさんはしっかりと反省、改善をされてこられたかと思いますが、それに気付かず大きな損失を出す方は多数おられます。
なぜそのような方は「同じことの繰り返し」に気付くことが出来ないのでしょうか?

ボリセンさん

いつかは気付くと思います。
ただ、1回目の大きめの損失で気付く人もいれば、私のように何度か繰り返してようやく気付く人もいれば、ずーっと気付かない人いれば。

後、その人の性格と、FXへの本気度は大きいと思います。
そして最も大事なことは、「自分の資産を守る」事だと思います。

 

【目的を決めなければ検証や勉強も“やったつもり”】

―――検証や勉強を重ねずコロコロと手法を変更する方が多くおられますが、なぜそのようなトレーダーが多いのでしょうか?
また、そのようなトレーダーの事をどのように思いますか?

ボリセンさん

環境認識がしっかりできていなく、その相場環境に適切な手法を使ってないからだと思います。
それか、勉強や検証を”やったつもり”でいるから。
1つのことに目的を決めて検証をしなければいけません。
例えばブレイクならひたすらブレイクだけを自分の中に落とし込むまでやる。各市場のクセとか。

まずは一つのスペシャリストにならなければなりません。
目的を決めて検証をやらないとただの時間の無駄ですよ。

これは自分も苦労したところです。

 

【モニターの向こうにいるのは百戦錬磨のプロトレーダー達】

―――よく「買った直後、損切りした直後に反転する」「業者が自分のトレードを裏で操作している」という嘆きを耳にします。
そのような方はなぜ損失を相場のせいにしてしまうのでしょうか?

ボリセンさん

「買った直後、損切りした直後に反転する」は今の自分でもあります(笑)
相場に絶対はないですからね。

今一度、負けありきの投機だと考えてみてください。

「業者が自分のトレードを裏で操作している」、「相場のせいにする」のは、自分の負けを認めれずに当たるところがないので、それを業者のせいにして自分を正当化している。
これもやはり環境認識が不十分だからだと思います。

モニターの向こうにいるのは百戦錬磨のプロトレーダー達です。

 

―――「相手は百戦錬磨のプロトレーダー達」とのことですが、利益を上げているプロトレーダー達からすれば、負けているほとんどのトレーダー達をどのように見ていると思われますか?

ボリセンさん
見ているとすれば、カモとしか見られてないですよ。恐らく。

その前に、「百戦錬磨のプロトレーダー・ディーラー達」は気にも留めていないでしょうね。

 

【FXもビジネス・楽して稼げるものはない】

―――ボリセンさんは毎回トレード戦略のシナリオを立てて取引をされておられますが、特に戦略を立てず、行き当たりばったりで取引をし損失を出すトレーダーが多くおられます。
なぜそのようなトレーダーは自分のルールや戦略作りに力を注がないのでしょうか?

ボリセンさん

相場分析は正直大変な作業です。
そこを面倒で怠っているからいつまで経ってもシナリオを立てないのでしょう。

リアルビジネスに置き換えたらどうでしょうか?
リアルビジネスで、行き当たりばったりの取引はしますか?
営業マンも相手の出方や特徴、クセなどを見て、戦略などを立てるのではないでしょうか?

FXもビジネスですよ。

 

―――「FXもビジネス」、おっしゃる通りだと思います。
ただ、FXを安易に考えて、「楽して稼げる」という方も多数おられます。
ボリセンさんはそのようなトレーダーについて、どのようにお考えですか?

ボリセンさん

相場に長く居続けたいのであれば、安易に考える思考をまず変えた方がいいです。
楽して稼げるものはないですよ。

あったら教えて下さい(笑)

 

【相場の世界において完璧主義の人はメンタルが強くない】

―――相場の変動でメンタルが乱れるトレーダーは数多くおられますが、メンタルが弱いトレーダーの典型的な特徴、パターンなどがあれば教えてください。

ボリセンさん
私もメンタルは崩れそうなときはありますが、現在では一喜一憂せずに負けても次の事を考えますね。

質問の「メンタルが弱いトレーダーの典型的な特徴、パターン」は、まず、単純にFXに性格があってないのではないですか?
完璧主義の方とか。

その他は、生活費をかけている方や資金量が少なくエントリーに自信が無い方もそうだと思います。
また、負けありきなのに勝つことしか考えていない方。

正直、他のトレーダーとこう言った話をしたことがないので、あくまで私の推測ですが。

 

―――「完璧主義な方」とおっしゃいましたが、なぜ完璧主義な方はFXとの相性が良くないとお考えなのでしょうか?

ボリセンさん

なぜかと言いますと、相場は絶対ではないですから、”完璧”と”絶対ではない”は相反してますよね。

ですので完璧主義者からすると、絶対ではないこと、例えば負けや自分のシナリオ通りに行かない、などを受け入れることは難しいのではないかと感じました。

 

―――また、「生活費をかけている方」「エントリーに自信が無い方」とありますが、こちらもなぜメンタルが弱くなると思われるのでしょうか?

ボリセンさん

メンタルが不安定になりませんか?

「生活費をかけている方」は極度のプレッシャーがかかっていると思います。
「エントリーに自信が無い方」は、検証などが少ないので、「本当にこのエントリーでよかったか?」など考えてしまい、エントリー後にレートが気になってしまう。

後者は自身の体験談です。

 

【勝つことしか考えていない人は勝ち続ける事ができない】

―――「勝つことしか考えていない方」ともおっしゃいましたが、正直そのように考えている方がほとんどかと思います。なぜ勝つことしか考えていない方は逆に勝ち続けられないのでしょうか?

ボリセンさん

確かに勝つ事を前提にトレードしてますから、そのような方が多いと思います。

が、そういう方々は常勝トレーダーよりロスカットポイントや資金管理がかなり甘いと思います。
なので、当然連勝するときは資金は増えますが、資金管理が甘いので、ドカンとやられて”勝ち続けること”ができていないと感じます。
また、勝つこと以上に重要なことは”自分の資産を守る”ことですね。

相場は長く居続けることが大事だと思います。

 

【FXは地味なもの。華やかではない。】

―――ボリセンさんのように本業をお持ちの兼業トレーダーは多くおられます。
兼業トレーダーの中には、四六時中FXの事が気になって本業に支障をきたしている方も多くおられますが、そのような方とボリセンさんのように焦らない方の根本的な違いは何だと思われますか?

ボリセンさん

そうですね、例えば、

マイルールが無い事。
すぐにお金が増やしたいという焦り。
エントリーポイントを自己都合で無理やり探してしまうから。
FXが地味なものだと思っていないこと。

メディアや雑誌、ネットとか見ていると華やかな部分だけにフォーカスされていますからね。

 

―――「FXが地味なもの」とおっしゃいましたが、多くの方はFXに対して「豪快に稼げる」「一発逆転」のように派手な印象を持っておられるかと思います。
FXがどのように地味なのか、ボリセンさん目線でもう少し詳しく教えていただけますか?

ボリセンさん

地味な所は、やはり相場分析・シナリオ作りですね。

あとは、自分の決めたレート・エントリーポイントまで待つことです。
長い時は全然狙っているポイントまで来ませんからね。地味ですよ。

但し、わからない、つまり汚いチャートは無理して自己都合でエントリーポイントを探す分析はしてないです。

 

―――また、なぜメディアや雑誌、ネットなどではFXの危険性は抜き取られた、華やかな部分だけにフォーカスされているのでしょうか?

ボリセンさん

そういった人たちは、広告収入を得たいからですよ。
ネガティブな部分を見せると普通は見込み客が離れますからね。

 

―――ボリセンさん、この度は貴重なご意見をいただき、誠にありがとうございました。

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