大学生時代からFXを始められたOLトレーダーのBettyさん。
今回はそのBettyさんから、FXの難しさと本質に迫るコメントをいただきました。
【リスクリワードを重要視しない人はFXトレードの本質を理解していない】
なぜ自分の取引であるにも関わらず計算すらしないトレーダーが多いのでしょうか?
Bettyさん
私が考えるに理由は大きく3つあると思います。
それは、
「自分が勝てるという根拠のない自信を持ってしまうこと」
「FXは楽して稼げるものだと勘違いしている」
「FXトレードの本質を理解していない」
ことです。
まず自分が勝てるという根拠のない自信をもってしまうことですが、これはFXのみならず株や先物など投資経験がない方が陥りがちです。
投資で負けたことがないので、その実感が沸かなく、リスクリワード・勝率の計算といったことをしないでも勝てるという思い込みがあるのだと思います。
そして2つ目がFXは楽して稼げるものだと勘違いをしていること。
多くの方がFXとは他に会社員など他の仕事を持っていることでしょう。
そうなると分析にそれほど多くの時間を費やすことができません。
楽して勝つことに目線が行き過ぎて、やるべきことができていないのではないでしょうか。
そして3つ目、これが一番大きい部分ですが、トレードの本質を理解できていないことが考えられます。
FXで稼ぐために一番重要なのは資金管理です。
しかし、これができていない方は手法こそが稼ぐために重要なことだと勘違いしてしまい、資金管理に重要なリスクリワード・勝率などの計算が疎かになってしまうのではないでしょうか。
【優雅に見える白鳥も、水面下では激しく足をばたつかせ必死にもがいている】
そのような方とFXトレードの本質を理解している方とでは根本的にどのような違いがあるのでしょうか?
Bettyさん
考え方としては先ほどお伝えした通り、資金管理が最重要だと認識していないことでしょう。それは、本当に稼いでいるトレーダーと直に接して教えをもらっていないことが大きな要因だと思います。
私もFXを始める際には勝てているトレーダーに教えを請い、そこで「テクニカルな手法よりも資金管理が最も重要なのだ」と口を酸っぱく言われました。
ですが、FX関連の雑誌やブログなどを見ていると、どこも資金管理の大切さを言うことはなく、手法の紹介をしてばかりです。
資金管理は非常に地味で、数字の計算ばかりで面白くないからなんでしょうね(苦笑)
一方、テクニカル・手法は目に見えて派手で面白そうなので読者を引きつけやすい。
なので雑誌・ブログが取り上げるのは、稼いでいる人のテクニカル・手法ばかりなんだと思います。
ですが、稼いでいる人は皆例外なく、徹底した資金管理を行っています。
「一見優雅に見える白鳥も、水面下では激しく足をばたつかせ、必死にもがいている」ということなんですね。
雑誌やブログ、教材を買って勉強するだけでなく、リアルなトレーダーに教えを請い、彼らの手法ではなく資金管理を学ぶことが一番だと思います。
【「勝ちたい」という欲が勝るとリスクに目がいかない】
ベテラントレーダーでも通貨ペアを絞らない取引は難しい印象があるのですが、なぜ初心者トレーダーは危険性を感じないのでしょうか?
Bettyさん
それは勝つことに捕らわれすぎているのだと思います。複数の通過ペアを取引すればそれだけのチャンスが増えます。そこに目が行ってしまうというのが、大きな要因だと思います。
ここもFXの本質が理解できていないということに繋がってしまうのですが、FXで稼ぐためにはまず負けないことが第一となってくるのですが、それ以上に「勝ちたい」という欲が勝ってしまい、負けてしまうことに目が行ってないのだと思います。
「チャンスがある」「勝てそう」の部分に捕らわれすぎて、リスクに目が行かないことが色んな通貨ペアに手を出してしまう原因なのではないでしょうか。
【雑誌などでは景気の良い話ばかりが掲載されている】
ですが、デモトレードのみで自信を得たり、スタートから少し勝てているという段階で人生の勝負に出る方も少なくありません。
なぜ実戦経験が少ないにも関わらず勝負に出ようと考えてしまうのでしょうか?
Bettyさん
ここ2ヶ月ほどはそんなに安定的ではないですがね(笑)
実戦経験が少ないにも関わらず大勝負に出てしまう理由は2つあると考えています。
一つはデモという仮想の通貨や少額の取引でやっていても面白みがないというか、気合が入らないのではないでしょうか。
もっとも、私はデモトレードをさっさと卒業して、リアルトレードに移行することは悪いことではないと思います。
デモトレードは仮想のお金なので、勝っても負けても実感がなかなか沸かないので、心理的コントロールの練習に役立たないと思うからです。
そして、慣れないうちから大勝負に出てしまう原因のもう一つが、世の中に大勝ちしたエピソードが出回っていることだと思います。
特に雑誌などでは月に何十万、何百万を稼いでますという景気のいい話が多く掲載されています。
実際にはその裏で同じ額を負けている人がその数倍いるにも関わらず、それを知らないで稼いでいる話ばかりに目を向けてしまっているからではないでしょうか。
こうしたエピソードを見ていると、簡単に稼いでいるように見えるので、「自分も同じように稼ぎたい」「自分も稼げるんじゃないか」と思うようになり、最初から大勝負をしてしまっているのだと思います。
【経験とテクニックが無ければ恐怖心には打ち勝てない】
確かに参戦しているほとんどのトレーダーがそのようなパターンに陥っている印象があるのですが、なぜいわゆるコツコツドカンを招いてしまう方ばかりなのでしょうか?
Bettyさん
恐怖心の一言に尽きると思います。
初心者や経験の浅い人はある程度の含み益が出ると、「もっと増えるかもしれない」と思うのと同時に、「含み益がなくなって、マイナスになるかもしれない」と考え、その恐怖心から微益で利益確定をしてしまうのです。
それなのにも関わらず、含み損が出た場合は「プラスに転じるかも知れない」と考え、含み損が大きくなると「含み損が少なくなるかも知れない」と、ポジティブな方向にしか考えられなくなってしまうのではないでしょうか。
その結果、自分では損切りを決断できないくらいに含み損が重なり、ロスカットという事態を招いてしまっているからだと思います。
Bettyさん
経験とテクニックの両方が必要となると思います。
まず経験の部分です。
含み損を抱えたとき、マージンコールやロスカットの恐怖心は経験しなければ体験できません。
そこに直面したときの自分の心理状況をしっかり記録しておくことです。
そうすることで、しっかり損切りができるようになるのではないでしょうか。
損切りは損失が大きくなることを防ぐもっとも大事なことですから。
そして、含み益を大きく伸ばす、微益でビビって利確してしまわないためには、テクニックの一言に尽きると思います。
私の場合は建玉操作という手法を用いています。
ツナギで反対ポジションを建てたり、部分的に決済を行いながら、残っているポジションの含み益を最大限伸ばしていくのです。
この理論を知っていると、含み益が出ている状況でも、心理的な優位性を作り出せて、「含み益が減っちゃうかも」「マイナスに転じるかも」といった恐怖心に打ち勝てるのです。
【聖杯はどこにも存在しない】
なぜそのような方は自分のスタイルが定着しないのでしょうか?
Bettyさん
これもFXの本質が理解できていないからだと思います。
私のブログでも勝率1割でも儲けることはできると書いていますが、トレードスタイルがコロコロ変わる方は、勝率9割とか10割といった必勝の手法、つまり聖杯がどこかに存在しているという考えを持たれているのだと思います。
それを探し求めるが故に、ちょっとでも負けてしまうと別の手法を、”聖杯”を探してしまうのだと思います。
もちろん聖杯はどこにも存在しないのですが、それが理解できていないのではないかと思います。
【スワップポイントだけで稼ぐのはほぼ不可能】
Bettyさん
「業者に踊らされてるなー」って思います(笑)
私のブログでも書いている通り、スワップポイントだけで稼ぐというのは不可能に近いです。
それでもスワップポイントはポジションを持っているだけでも、毎日付くものなので、FX業者としては「放ったらかしで」「楽して」なんて言葉とくっつけて、FXを知らない人を引き寄せやすいのです。
会社員として働いていると、こういう甘い言葉にはつい反応してしまうものです。
ここについてもFXの本質を理解できていれば、スワップポイントだけで稼げるとは思わないし、FXはそんなに簡単なものではないと理解できると思います。