交際相手を探すインターネットのアプリで知り合った女性らに外国為替証拠金取引(FX)投資を持ちかけ、現金をだまし取ったなどとして、大阪府警南署は24日、詐欺容疑で住所不定、自称広告代理店経営、八木伸夫容疑者(46)を逮捕、送検し、8件の犯行(被害総額計約5500万円)を裏付けて捜査を終えたと発表した。八木容疑者はうち5件の詐欺罪で起訴され公判中。 同署によると、八木被告は広告代理店の経営者やイベント会社社長を名乗り、「ある政治家を通じて確かな情報が入る。必ずもうけさせる」「半年で400万円もうかる」などと言い、信用させていたという。 逮捕・送検容疑は昨年1~2月、大阪市生野区の40代の女性保育士から現金計約500万円と新幹線の回数券(約70万円分)をだまし取ったほか、平成25年7月~26年12月、アプリや知人の紹介で知り合った男女7人から現金と回数券計約4900万円分を詐取したとしている。
産経新聞 2015年7月24日掲載分
今回の事件は、交際相手を探すアプリ、いわゆる出会い系アプリでターゲットを見つけ、投資を持ち掛け現金をだまし取るという手口です。
被害に遭った男女のうち、少なくとも女性に関しては出会い系アプリで繋がった可能性が高いと考えられます。
逮捕された八木伸夫氏は犯行時、広告代理店の経営者やイベント会社社長を名乗っていますが、ある程度聞こえの良い職業を名乗ることで相手に安心感を与える狙いがあったのかもしれません。
八木伸夫氏が詐欺容疑で逮捕されたのは2015年7月ですが、約1年後の2016年10月に別の容疑で逮捕されています。
八木伸夫氏は逮捕されるおよそ10年前の2006年3月25日深夜、松山市内のアパートに侵入し、寝ていた当時22歳女性の頭を殴り車で無理矢理連れ去った後、車内で性的暴行を加え全治約1週間の怪我をさせています。
警察によるとDNA鑑定の結果から、今回の詐欺罪で収監中の八木氏が捜査線上に浮かび上がり逮捕にいたったと言います。
当時22歳の被害女性ですが、事件のおよそ1年後に死亡したそうです。
FX投資の話を持ち掛け現金をだまし取った今回の事件ですが、交際相手を探すアプリを利用していることから、ある程度女性に目を付けた犯行だったのかもしれません。
2006年に被害に遭った女性の死因と性的暴行事件そのものの繋がりは明らかにされていませんが、少なくとも強姦障害の疑いをかけられるような人物が、アプリを使って何人もの女性の懐に潜り込んだことは事実です。
記事にもあるように総額約5500万円の被害を出したと報じられていますが、今回の事件に関しては逮捕された八木氏の過去を考えると、投資詐欺以上の被害が出ていてもおかしくなかったのではないでしょうか。
どのような形であれ、FXの投資話を持ち掛けてくる人物に対し警戒するべきであることは言うまでもありません。